3人が血まみれで倒れていたのだった!
店員「ひぃ~、救急車呼ばなきゃ」
すると出て行こうとする店員の足が掴まれた。
敷徳「ま…て…」(編集済)
店員「あ、これは一体、早く警察を!!」
敷徳「この部屋から出ていく人間を見なかったか?そいつにやられた」
店員「いや、僕は見てません。警察と一緒に防犯カメラを確認しましょう、とにかくここで待っていてください!」
敷徳「ああ、頼む」
敷徳『なぜだ、なぜ息の根を止めなかった。怪我をさせるだけが目的なのか、これ以上この事件に関わるなと言う警告か?』
しばらくすると救急車とパトカーのサイレンが聞こえてきた
一喜「どうなってんだ?こりゃ」
敷徳母「スマホの接続が切れたみたいね」
敷徳『…黒装束だったから性別や体格が分からない。いきなり入ってきて棒で殴りつけて来やがった』(編集済)
月本『僕のスマホが破壊されました。もしかしてそれが目的かも』
さつき『それならスマホごと奪ってるでしょ。あっ救急隊が来たわ!』
(編集済)
敷徳「きっと何か目的があるんだ」
救急隊員「これはひどいな、今すぐ救急車に乗ってください」
警察官「手当てをした後話を聞かせていただきます」
3人は救急車に乗り込んだ
着いたのは小さな個人病院だった
中に入ると人の気配が全くない
敷徳「医者は何処だ?普通、救急の場合待ち構えてるだろ」
救急隊員「・・・・」
月本「店員が通報したはずだよな」
警察官「・・・・」
さつき「まさか、カラオケ店も救急も警察もグル?」
(編集済)
敷徳「さつきさん、貴女がカラオケに誘ったんですよ。貴女もグルでは?」(編集済)
さつき「だったら、こんな救急車に乗るような怪我しないわ」
敷徳「それが仮病だったとしたら?」
敷徳はさつきの血が付いた腕を強く握った。(編集済)
さつき「いった〜い!」
さつきの腕から血が吹き出た。
敷徳「すまなかった。止血するよ」
さつきの腕を捲り敷徳は傷口をチューチュー吸い始めた🐭(編集済)
?「騒がしいですねぇ、何事ですか?」
すると廊下の奥から声が聞こえた。白衣に身を包んだ腰の曲がった老人がコチラに歩いてきた。(編集済)
月本「院長か?救急だよ!連絡受けただろ?」
院長「知らんわ。私は院長だか、ここは小児科だよ」
月本「へっ?」
敷徳はさつきの腕を吸い続けていた。
さつき「何か意識が朦朧としてきたわ…」
敷徳「チューチュー🐭」(編集済)
すると警官と救急隊が院長を拘束した。
院長「何をするんだ!」
警察官「悪いがこの施設を乗っ取らせてもらう」
救急隊員「体調不良で閉院しますと張り紙をしておいた」
院長「何故だ?こんな何も無い小さな医院に」(編集済)
警察官「だからこそだ。誰も平凡な医院がアジトに使われるとは思わないだろ」
院長は敷徳達と一緒に診察室に放り込まれた。
(編集済)
敷徳「止血終わりましたよ、ゲプッ」
敷徳は血を飲みすぎてゲップした。さつきは貧血で気絶していた。
院長「全く、とんだ災難だ。あんたらニュースで見たな。シクトク村の連中か」
月本「ええ。ここは協力しませんか?警察にも救急にも敵はいますから自力で突破するしかないんです」
院長「そうだな…しかしアンタらの怪我の治療が先決だろう。応急手当を施してやろう」
診療室は窓がなくベッド一つしかなかった。
敷徳「逃げられないように意図的にこの部屋にしたんだな」
(編集済)
院長は敷徳達の手当をした。
院長「しかし食料も無いし、我々をどうするつもりなんだ?」
月本「差し入れがあると思います。トイレも行かせてもらえると思いますよ。わざわざ僕らを連れて来たのは取引に使いたいからでしょ」(編集済)
すると、扉が開いた。
警察官「会わせたい人がいる」
警察官の後ろにいたのは節子と忍だった。
敷徳「生きてたのか?」
忍「月本成!てめえ、よくも!」
忍は月本に馬乗りになった。
院長「やめたまえ。既に大怪我を負っておる」
忍「へっ?」
忍が見回すと敷徳達が包帯まみれである事に気付く。
節子「随分、ヤンチャをしたものね」
警察官「全て節子様のためでございます」
(編集済)
敷徳「(節子も忍もあれほどの爆発で無傷じゃないか。何処かに抜け道があって間一髪逃げたのか?)」(編集済)
節子「不思議そうね。私達が無傷なのは爆発させた張本人だからよ」
忍「寒かったんで、すぐに暖炉を覗いたのが良かったんだ。そしたらカチカチと時限爆弾がなってるじゃねえか!」
節子「忍に背負ってもらって暖炉を登ったのよ」
忍「そして、ギリギリまで離れて爆弾を落下させたのさ」
(編集済)
月本「残念ですね。寒いのが仇になったか。一つ疑問があるんだが、僕のスマホを奪わなかったのは何故です?」
節子「もともと、こうやって合流するつもりだったからよ。そうやって半信半疑にさせるのも目的だけどね」
敷徳「で、これから何が始まるんだ?」
(編集済)
ナオミ「シックトック シックトック シックトック祭り〜♫」
そこにナオミがシクトク踊りをしながら入ってきた。
磯貝「敷徳さん、随分痛めつけられたようで」
烏丸「実は節子の信者の振りをした裏切り者がいるみたいですね。この場所を教えてくれたんです」
磯貝と烏丸も部屋に入ってきた。
警察官や消防が驚く中、節子は舌打ちした。
節子「もはや自分以外信じられないわ」(編集済)
警察官「こんな話を聞いてる場合じゃ無い!捕まえろ!」
そういうと警察と消防が一斉に節子を取り囲み手錠をかけた
節子「あんた達、どういうつもり?」
警察「全てアンタを嵌めるための大芝居なんだよ」
消防「敷徳さん、これでいいんですよね?」
すると敷徳達は包帯を取り始めた。タオルで顔を拭うと全員無傷だった。
敷徳「ふぅー血糊だらけで気持ち悪かったよ」
節子「くっ、私もここまでか、でも、そう簡単に掴まりはしないわよ」
そう言うと節子は奥歯に仕込んだ毒薬を噛み、飲み込んだ。
敷徳「節子!」
節子「私は絶対に捕まらない。捕まるくらいならここで全てを終わらせてやるわ。私は死んでもなお、この村の伝説となり生き続けるのよ」
そう言うとゴフッと血を吐き、そのまま意識を失った。
敷徳「節子ーーーーーーーーー!!!」
院長が節子の脈を見た。
院長「生きておる。ちょっと皆さん、手伝ってくれんか」
院長の指示の元、節子の解毒作業が始まった。
(編集済)
しかしナオミは参加せず相変わらずシクトク踊りを踊っていた💃
ナオミ「そのまま死なせればいいじゃない。太郎はそれを望んでたのよね?」
(編集済)
敷徳「配信を見て節子に失望して信者を辞めた人がかなりいるんだ。ここに居る警察や消防のようにね。でも日本の中枢にいる信者が辞めないまま節子が死んだら壊滅させるチャンスが永久に無くなる」
(編集済)
ナオミ「生かしておいてもこいつが洗脳を解くなんてあり得ないんだからこのまま死なせておけばいいのよ。指導者を失った組織は簡単に滅びるわ」
敷徳「甘いな。お馬鹿さん」
ナオミ「何ですって〜」
敷徳「聖人化して崇められるだけだ。高位に居る者ほどプライドの高さから修正が効かない」
院長「二人とも静かにせんか!どうやらうまく行きそうだ」
節子「う〜〜〜ん」(編集済)
警察は節子が逃げ出さぬよう手枷、足枷をし周囲を包囲した
警察「もういいだろう。あとは我々で引き受ける。こいつは一生豚箱の中だ」
敷徳「これで終わりか、ナオミ…お馬鹿さんは言いすぎたな、すまない。」
ナオミ「別に慣れているわ…ところで節子の信者って今は鈴木忍とあの女だけよね。」
ナオミはそう言って、敷徳と共に節子に援助してきたさつきの方を見ていた。
さつき「うふふ…私はどうなるのかしら…自分が味わう不幸も楽しいわね…」
さつきはそう言いつつ、幸せそうな笑みを浮かべていた。(編集済)
すると、節子が目を開けた。
節子「…あら、生きてるのね。余計なことを」
舌打ちしながら見下ろす警官達を睨みつけた。
さつき「節子様!うわぁぁぁぁん😭」
節子「あらあら、赤ちゃんみたいね。…さつき、今の状況分かってるわね」
さつき「ううっそうでした。すっかり忘れてたわ。(ΦωΦ)フフフ…」
不気味な笑みを浮かべたさつきは咄嗟に敷徳の背後に周り背中に針のような物を刺した。
敷徳「痛っ!何するんですか?」
(編集済)
さつき「ただ刺しただけですよ、普通の針で。」
節子「さつき、私の拘束を早く!」
ナオミ「(針は本当に糸用の針よね、でも何で…)」
さつき「それは…できないですよ、私の生きがいが減りますから。」
さつきはそう言って節子に哀れみを浮かべていた。
敷徳「聴きたい事がある、警察への内通者はあんたか…あと正造の居場所も知っているんだろ?」
さつき「内通者は正解ですよ、ただ居場所に関しては…そんなに聴きたいですか。」
敷徳「聞きたいよ…正造の事を考えると夜も眠れないんだ」
ナオミ「・・・・・・」
さつき「刺した所が悪かったのかしら。毒は無いはずだけど」
(編集済)
ナオミ「目的は正造ではないでしょ、牧子よね。」
敷徳「・・・・・・」
さつき「牧子って、何故今その方の名前が出て来るんですか?」
小動物を見るかのような視線で敷徳を見つめるさつきに対し、ナオミは告げる。
ナオミ「針は確かに裁縫に使う針、でも彼の痛みの反応は一瞬だった。
私達の症状は牧子がこの世界からいなくなれば終わる…本人が自らの意思で命を落とすのを除いて…」
敷徳「正造はこの状況を娯楽として楽しむ為に…牧子と共にいるとしたら…それは許しがたい事だ。
僕は法の裁きで、あいつらの人生を終わらせたい…カナ、ナオ、ナオミ…そして加奈さんを救う為にね…」
さつき「節子様。私に針を刺させたのは牧子の反応を見るために?」
節子「私が知りたかったからよ。しかしナオミ如きがそこまで見破るとはね」
ナオミ「人間は成長する生き物なのよ。太郎と接してるうちに私にも洞察力が備わってきたの。そして牧子は正造と一緒に今も見ているわ」
さつき「何処から見てるのよ!そんな機器ないでしょ」
(編集済)
ナオミ「見てるわよ。ねえ?」
ナオミはある方向を向いて微笑んだ。
さつき「えっどういうこと?」
それは院長だった。
院長「そういう事か・・・数日前、妙な脅迫状が届いてな。このペンを毎日白衣のポケットに挿せ。さもなくば家族に危害を加えるとな」
院長は胸のペンを指さした。
敷徳「それが盗撮用のペンか」(編集済)
院長は白衣のポケットから葉巻を取り出し火を付けた
院長「ワシはヘビースモーカーじゃから、いつも葉巻を胸のポケットに入れてるからのう。ペンが邪魔で仕方なかったわい」
院長は敷徳にペンを渡した。
すると敷徳は口の中にペンを入れた。
敷徳「ほおら、これが太郎の歯ですよ〜」(編集済)
ナオミ「牧子、正造見てるんでしょ。こっちに来なさいよ!」
ナオミは敷徳の横で大声で挑発した。
敷徳「ふぅ。これでどう動きますかね」
敷徳はペンを噛んで壊した。(編集済)
するとペンの中から盗聴器と小型カメラが出てきた
敷徳「単純な造りだな。解析に回してください」
警察官「了解しました」
警察は退室した。
さつき「ふー。二人の居場所を教えてあげるわ」(編集済)
さつき「場所はここよ、ただ節子…様も同行してくれないと会えないのよね。」
さつきはそう言って場所を提示し、警察関係者同行の元、敷徳・ナオミ・節子と共にその場所に向かった。
ナオミ「そんなに離れていない場所ね。」
敷徳「ああ老舗の老舗料亭を隠れ蓑か…入らせてもらうよ。」
敷徳達は店内に入り、従業員の制止を無視する形で正造のいる部屋に入った。
正造「待っていたよ、先ほどは驚いたけどな。」
敷徳「何だよ…これ…」
敷徳達が見たのは延命装置で眠る牧子、そして離れた宴会場で美しき男女達と談話する正造の姿だった。(編集済)
正造の顔は緩みきっておりナオミはイライラが
収まらなかった。
突然、正造が奇声を発した。
「いろは、いろは、いろはにほへと~♪♪~」