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敷徳「具体的に暴走して困るのは誰だ?周りにいるのは悪党だらけ。危害を加えても問題ない人達しかいない。むしろ暴走して一掃してもらえばいい」(編集済)
敷徳は節子の手を握り潰した。
敷徳「これで終わりか、ナオミ…お馬鹿さんは言いすぎたな、すまない。」 ナオミ「別に慣れているわ…ところで節子の信者って今は鈴木忍とあの女だけよね。」 ナオミはそう言って、敷徳と共に節子に援助してきたさつきの方を見ていた。 さつき「うふふ…私はどうなるのかしら…自分が味わう不幸も楽しいわね…」 さつきはそう言いつつ、幸せそうな笑みを浮かべていた。(編集済)
さつき「ただ刺しただけですよ、普通の針で。」 節子「さつき、私の拘束を早く!」 ナオミ「(針は本当に糸用の針よね、でも何で…)」 さつき「それは…できないですよ、私の生きがいが減りますから。」 さつきはそう言って節子に哀れみを浮かべていた。 敷徳「聴きたい事がある、警察への内通者はあんたか…あと正造の居場所も知っているんだろ?」 さつき「内通者は正解ですよ、ただ居場所に関しては…そんなに聴きたいですか。」
ナオミ「目的は正造ではないでしょ、牧子よね。」 敷徳「・・・・・・」 さつき「牧子って、何故今その方の名前が出て来るんですか?」 小動物を見るかのような視線で敷徳を見つめるさつきに対し、ナオミは告げる。 ナオミ「針は確かに裁縫に使う針、でも彼の痛みの反応は一瞬だった。 私達の症状は牧子がこの世界からいなくなれば終わる…本人が自らの意思で命を落とすのを除いて…」 敷徳「正造はこの状況を娯楽として楽しむ為に…牧子と共にいるとしたら…それは許しがたい事だ。 僕は法の裁きで、あいつらの人生を終わらせたい…カナ、ナオ、ナオミ…そして加奈さんを救う為にね…」
さつき「場所はここよ、ただ節子…様も同行してくれないと会えないのよね。」 さつきはそう言って場所を提示し、警察関係者同行の元、敷徳・ナオミ・節子と共にその場所に向かった。 ナオミ「そんなに離れていない場所ね。」 敷徳「ああ老舗の老舗料亭を隠れ蓑か…入らせてもらうよ。」 敷徳達は店内に入り、従業員の制止を無視する形で正造のいる部屋に入った。 正造「待っていたよ、先ほどは驚いたけどな。」 敷徳「何だよ…これ…」 敷徳達が見たのは延命装置で眠る牧子、そして離れた宴会場で美しき男女達と談話する正造の姿だった。(編集済)
敷徳「何だ、この奇声は…ナオミどうした?」 ナオミは正造が声を発した瞬間に顔が青ざめている。 正造「思いだしたようだな、色々と。」 敷徳は倒れそうになるナオミを支え、ナオミの表情は怯えや恐怖が強く出ていた。 ナオミ「私達が会った正造は、正岡の狂信者でありあんたの影武者…」 節子「違うわ、私と信者達が正造を脱走させたのよ!」 正造「黙れ、お前も今の俺に取ってはただの足かせだ…ナオミ、よく聞け。 俺は南寅彦、お前の祖父であり実の父親だよ。」
正造「ワシを馬鹿にするな、若造。」 敷徳「今の発言で気になった事がある、加奈さんの親は烏丸先生と玲奈さんではないのか?」 正造「ああ…加奈はあの男と娘の玲奈の子だ。」 敷徳「それはおかしいだろ、ナオミの中には加奈さんの人格がある…2人は同一人物だとはわかっているだろ。」 敷徳の発言に、節子の方に動揺の顔が見える。 正造「ああ、玲奈はその後にワシを裏切って加奈を産んだんだよ…ところで加奈はどこだ?」 敷徳「あんた、大丈夫か?(本気でそう思っているのか、それとも罠なのか…)」 さつき(本気ですよ…能力は使えても術の副作用で認知症を…本当可哀想にね、寅彦さん。) さつきは正造には聞こえない形で淡々と語り、節子は正造…いや寅彦に憤りを見せていた。