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その頃、シクトク村では・・・ 仲居「何ですか、この置物、かわいい♥」 女将「この前、ドライブして立ち寄った村のお土産よ」 それは紅都琥志の大樹の置物だった。 仲居「何だか血塗られた木にそっくりですね」 女将「その村にも同じような木があったの」
再びクトクシ村・・・ 雷太「今日の仕事終わった!なぁおふくろ、明日休みだからドライブ行ってきていいか?」 女将「別にいいわよ。何かお土産お願いね」 雷太「へいへい」 そして翌朝・・・ 雷太「この道行った事無かったなぁ。行ってみっか」 見知らぬ道を進むと小さな集落が見えた。 雷太「おっ村があるな。腹減ったし丁度いい」 雷太は車を降りると村を散策し始めた。
雷太「何か紅い木があるな。紅都琥志の大樹みたいだ」 雷太は木の周りをウロウロした。 すると、側にある旅館の戸が開いた。 女将「シクトクマートで買い物買い物と」 雷太「あ!!!」
雷太は旅館の玄関に、紅都琥志の大樹の置物がある事に気付いた。 雷太「おばさん、うちの村に来てるよ。その置物、村の土産屋のだもん」 女将「聞いた事の無い村だから戸惑ったのよ。それより私を見て驚いたのは何故?」 雷太「俺のおふくろに似てるんだ。おふくろも旅館やってんだけど」
女将「他人の空似なんてよくあるじゃない?」 雷太「いや、そんなもんじゃない。双子と言っても誰も否定しないよ」 女将「まさか、そんな・・ねぇ食事は私が奢るから、お母さんに会わせて」 雷太「いいぜ、車で連れてったる」 #ここからは、シクトク女将とクトクシ女将を区別するためにシク女将、クト女将とします。