情景が目に浮かぶいい詞ですよね。
素直に、年上の女性との別れの歌だと思っていたけれど、最近、
亡くなった恋人を思う歌という見方もある、阿久悠さん自身がそんな解釈もあって良いと仰っていたというような記事を何かで読みました。
主人公の青年が街中でひとり、亡くなった彼女の声を聞いて泣いているのなら、ほんとうに切ない歌ですね。
「ありがとう、幸せだったわ」
彼女の生前の言葉なのか。
それとも、青年が彼女の心の声を感じ取っているのか。
彼女は病気で亡くなったのか。
それとも青年との愛を貫けない事情があって自ら…
想像が止まりませんが、正解はなくていいと思います。
彼女は生きているというのが王道の解釈でしょうが、聴く人がそれぞれの解釈で感動できる歌だと思います。
秀樹の名唱もあっての名曲ですね。
「ラスト・シーン」
歌:西城秀樹
作詞:阿久悠
作曲:三木たかし
何年でも待つよと いったら
あなたはさびしく 微笑みながら
そんなことをしたら 不幸になるわ
忘れた方が いいという
ありがとう しあわせだったわ
一緒に歩けなくって ごめんなさい
あたたかい 春の陽ざしの中で
熱があるように ぼくはふるえていた
もう恋などしないと いったら
あなたは馬鹿ねと つぶやきなから
そんなことを いって困らせないで
無邪気な方が いいという
ありがとう しあわせだったわ
出来ればもっと早く 逢いたかった
にぎやかな 街の通りの中で
夢をみたように ぼくは泣いていた