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そこへ刑事がやってきた。
敷徳の持っている写真を覗き込んで言う。
「真ん中の紅葉は、有名な「血塗られた木」だ」
敷徳「ふむ……木の付近から有毒ガスが出ているのか、それとも……」
熊野「十年前にも、村でたった一人の専業主夫・正造がこの木の前で豚肉をベーコンにしようと燻っていたようだが、数日後に倒れて発見されてな……」
熊野と敷徳は地図を広げ、シクトク村役場のホームページを頼りに宿の予約をすることにした。
村には一つだけ温泉宿があるようだ。
色っぽいロングヘアを結い上げた女将が「お待ちしております」とほほ笑んでいる。
背後には「血塗られた木」が映りこんでいる。