シニア層のオンライン通信手段は電子メールよりLINE(ライン)の方が多い。
NTTドコモモバイル社会研究所が28日発表した全国調査でこんな実態が明らかになった。
若者を中心に浸透したSNS(ネット交流サービス)のLINEだが、
今やシニア層を含めた幅広い世代に活用されているようだ。
同研究所が今年1月、60~70歳代の男女を対象にLINEを含むSNSとメールの利用率(複数回答)を調査した。
調査によると、LINEの利用率は74%と、メールの58%を上回った。
他のSNSの利用率は、フェイスブックが10%、インスタグラムも10%、X(ツイッター)は6%だった。
2018年から調査している関東地方では、調査開始以降初めてLINEの利用率が76%と、
メールの64%を上回った。
関東地方の70歳代のスマートフォンの所有率は79%(前年比9ポイント増)と年々増加していることが、
LINEの利用率拡大につながっているとみられる。
サービスを運営するLINEによると、今年3月末時点の国内利用者は9500万人に達している。
調査を担当した水野一成副主任研究員は、
シニア層のLINE利用が増えた要因について「スマホを使うシニアが増えてきたのが大きな要因だ。
地域活動などで、LINEが連絡手段として採用されていることも後押ししている」と分析する。【本橋敦子】