自民党の税制調査会で幹部を務める甘利前幹事長は、5日に出演したBS番組で、今後の少子化対策を進めるための財源の1つとして、将来的には消費税率の引き上げも検討の対象になるという考えを示した。
少子化対策をめぐっては、岸田首相が4日の記者会見で「異次元の少子化対策に挑戦する」と述べたうえで、児童手当を中心とした経済的支援の強化や子育て世帯を対象としたサービスの拡充を進める考えを示している。
これに関連して、自民党の甘利前幹事長は、5日の夜に出演したBS番組で「岸田首相が少子化対策で異次元の対応をすると言っているので、例えば児童手当ならば、しっかり議論して財源論にまでつなげていかなければならない」と指摘した。
そのうえで、「子育ては全国民に関わることなので、幅広く支えていく体制を整えていかなければならない。将来の消費税も含めて、少し地に足をつけた議論をしなければならない」と述べ、児童手当の拡充など少子化対策を進めるための財源の1つとして、将来的には消費税率の引き上げも検討の対象になるという考えを示した。
また甘利氏は、「税の骨格を作るということは、もっと長い時間をかけて議論して良い話だ」とも語り、通年で税の議論を行う必要性を強調した。
少子化対策をめぐっては、松野官房長官が5日の会見で児童手当の拡充について、「全世代型社会保障構築会議の報告書において、『恒久的な財源と合わせて検討』とされていて、政府としては報告書もふまえ検討していく」と述べている。