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熊野「履歴書が残ってるかな?」 加奈「辞めたらすぐ処分しますから」 敷徳「誰が面接したんです?」 加奈「母です」 敷徳「女将さんに話を聞いてみるか。少しは覚えてるといいけど」
三人は女将を探すことにした。 加奈「仲居さん、女将はどこですか?」 仲居「買い物よ。シクトクマートに」 仲居は忙しそうに去った。 加奈「私は仕事があるので旅館を出れません」 加奈が申し訳無さそうに言うと、 熊野「いいよ。二人で行ってくるから」 道順を教えてもらい二人は旅館を後にした。
シクトクマートは古びた小さな店だった。 女将は野菜コーナーでネギを見比べていた。 二人は声を掛けると詳細を話した。 女将「確か名前は園田徹。住所は新宿区だと思います。後は覚えてませんね」 敷徳「どんな人でした」 女将「寡黙でおとなしい性格でした」 熊野は部下に電話し、新宿区役所で住民票の確認をするように命じた。
三人は旅館に戻り夕飯の時間になった。 女将「ネギ塩チキンにございます」 熊野「変わった味ですなぁ」 女将「幻のシクトク鳥を捕まえましてね」 敷徳「まさか、あの時の!!」 すると熊野の携帯が鳴った。部下からだった。
雷太「という事はおふくろの記憶も?」 敷徳「館長、とりあえず信用してやる。アンタの話を最後まで聞こう」 館長「ありがとう。それでお別れ会の話だが、真由子と唯はそれぞれ出し物をしたんだ」